JF3CGNの思い出館

JF3CGNシャック・1977年3月
(1977年3月、中学3年生)
当ページは、以下の雑誌で紹介されました。
  • CQ出版社 「CQ ham radio」, 2004年9月号, p.170 「Webウォッチング 往年の名機」
  • 三才ブックス 「ラジオライフ」, 2005年1月号, p.23 「ありがとうミズホ通信」
当ページの壁紙は交信相手のQSLカードです。昔のアマチュア無線家はシャックの壁一杯にQSLカードを貼って誇示したものでした。部屋の壁一杯に貼れるほどにアクティブではなかった私は、「ホームページの壁紙」でお茶を濁させていただきます(笑)。

初交信の録音

免許が下りてから約4ヶ月半後の1976年(昭和51年)7月21日23時17分、JF3CGNは21MHz SSBで第一声を出しました。その記念すべき1st QSOの録音をお聞き下さい(若干短縮編集してあります)。相手局はJF3CGQ/川嶋さんという人でした。当時の私は声変わりする前の14歳。QSOの中では15歳と言っています。少しでも大人ぶりたかったのでしょうか。初交信で不慣れなため無愛想なやりとりです。

再生ボタン(MP3形式5.2MByte、5分30秒)

シャックの写真

(写真をクリックしたら拡大できます)
JF3CGNシャック・1977年4月 1977年4月
開局当初は、姉の知人から譲り受けたトリオ(現KENWOOD)のHF機“TS-311”(写真中央)と、なけなしの小遣いをはたいて買ったミズホ通信の6mAM機“FBジュニア”(写真左上)の2台構成でした。どちらも当時既に時代遅れの真空管式リグでした。
JF3CGNシャック・1977年10月 1977年10月
FBジュニアを売っ払って、同じミズホ通信の6mAM機“MK-610”を導入しました。安定化電源とローパスフィルタが見えます。

ミズホ通信のリグ

ミズホ通信(株)のリグとしては、FBジュニアとMK-610の2機種に大変お世話になりました。私の少年時代のハムライフは、ミズホ通信を抜きにしては語れません。

(写真をクリックしたら拡大できます)

FBジュニア本体正面 FBジュニア本体背面

FBジュニア(FB-6J)

6mの真空管式AMトランシーバ(キット)です。私が小学校5年生だった1972年頃に親にねだって「CQアマチュア無線普及会」という通信教育機関から教材を買って無線従事者免許のための勉強を始めました。その頃の同会の機関紙にこのFBジュニアが載っていたことを記憶しています。ミズホ通信の創業が1972年だそうですから、FBジュニアは同社創業当時の製品ということになるようです。勉強嫌いな私が従免を取得したのは結局それから3年後の1975年(中学2年)でした。ハムショップで店ざらしになっていたこのFBジュニアを買い、組み立てたものの、ハンダ付けがズサンだったせいか、変調がうまくかからず、交信相手からは「何を言っているのか聞こえねぇ」と叱られたりして、結局このリグでまともにQSOした記憶はありません^^;;。諦め半分で顧客ハガキに何げなく「うまく組み立てられませんでした」と書いてミズホ通信に返送したら、CQアマチュア無線普及会教材やハム向けラジオ番組などでお名前をよく耳にしていたJA1AMH高田継男さんという方から直筆の手紙でアドバイスをいただいた上、無料でパーツまで送っていただき、子供心に恐縮したことを覚えています。
FBジュニアはその名の通り、裕福でない少年でも手軽にハムを楽しめるように、簡単な回路構成で安価に入手できることを目指した製品と思われます。終段管は6BA6で、送信周波数は水晶発振子を正面パネルに直接抜き差しする!!ことで切り替えていました。付属していた水晶(即ち送信できた周波数)は50.49MHzだけで、当時「50ポイントシーキュウ」という合言葉で呼ばれていました。ご覧の通り、裏蓋はもともと付いていません(!!)。放熱のためでしょうか。
FBジュニアVFO正面 FBジュニアVFO背面

FBジュニア用外付けVFO(FB-6VF)

私がFBジュニアを買ってからしばらく後に、別のハムショップで店ざらしのVFOを見つけ、思わず買ってしまいました。このVFOにはマイク端子があり、こっちにマイクを差し込むとFM波を出せるというものでした。FMは「周波数変調」ですから、周波数可変発振器であるVFOでFM変調できることは原理的に理解できるのですが、このシンプルさは結構感動ものではありませんか。なおVFOにはご覧の通りちゃんと裏蓋が付いていました(笑)。
FBジュニアとMK-610
上掲写真は、FBジュニアを売り払う直前に記念に当時撮影したものです。売り払わずに記念に持っておけばよかったと実は少々後悔しています。。。

FBジュニア(下)とMK-610(上)

私が買ったFBジュニアとVFOは結局、CQ誌「売ります」コーナーに広告を出し、売り払ってしまいました。私のズサンなハンダ付けが原因で本来の機能を発揮できなかったFBジュニアも可愛相でしたが、それを1万5千円で買わされた人も気の毒だったかな。その売却益で懲りない私は今度はミズホの6mAM/CWトランシーバ“MK-610”を買ったのです。MK-610はワイヤードキット(前面パネルや電池ボックスなど、無線機としての本来の機能に影響しない個所のみキットになっている)だったので、不器用な私でもちゃんと完成できました。FBジュニアとは違い、ちゃんとVFO内蔵・送受信周波数完全一致の「トランシーブ・トランシーバ」でした。但しカバレージは6m帯の下半分である50〜52MHzだけでした。電話級(現・第4級)の資格しかなかった私はこのリグではAM波しか出せませんでしたが、CW用のBFOを働かせればSSBを受信でき、またスロープ検波によりFMも受信できるという、オールモード受信機としての機能を持っていました。当時6mは、他のバンドからは駆逐されてしまったAM派がまだ活躍していた時代でした。

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